20歳になったら毎月支払いが必要な国民年金。フリーターは国民年金の未納率が高いと聞きます。実際、ぼくもそうでした。
国民年金は、毎年金額が変わっており平成29年4月~平成30年3月までは16,490円です。年々上がっているし、高いですよね。
ぼくは当時「老後年金はもらえないし、払わない方が得でしょwww」って感じでした。
あとから年金について知ってゾッとしたので、国民年金の問題についてまとめていきます。
年金は本当に破綻するの?
年金は破綻するから…とよく聞きますよね。
2年ほど前にSNSで年金のもらえる額についても拡散がありました。
破綻するかしないかは意見が分かれるところですが、ぼくの見解としては破綻しないと思うんですよね。
というのは、基礎年金の半分は税金から支払われていますし、年金の未納者には、最終的に財産差し押さえも行っています。(参考平成27年度予算案における国民年金保険料収納対策等について)
でも、少子高齢化社会なので納付する人が少なくなる可能性が高いので、もらえる額は少なくなるかもしれませんよね。
これって老後年金という年金で、他にも年金の種類はあるんですよね。
年金は老後年金だけではない
皆さんは生涯基礎年金や遺族年金をご存知でしょうか。
ぼくも、いろいろと本を読むようになってから知ったのですが、年金=老後年金だけではありません。
ちょっと、年金にも種類があるのでついて整理してみましょう。
- 老齢年金:65歳以降、国民年金から「老齢基礎年金」を終身にわたって受け取ることができます。保険料を納めた期間(上限は40年間)に応じて、受け取る年金も多くなります。
- 障害年金…病気やケガで障害が残ったとき、国民年金から「障害基礎年金」を受け取ることができます。厚生年金保険に加入している場合は「障害厚生年金」が上乗せされます。
- 遺族年金…一家の働き手が亡くなったとき、子のある妻および夫は、国民年金から「遺族基礎年金」を受け取ることができます。亡くなった人が厚生年金保険に加入している場合は「遺族厚生年金」が上乗せされます
世間一般な『年金のイメージ=老後年金』だと思います。実際には、障害年金や遺族年金などの生活保障をする側面も持っているわけです。
支払っていないともらえないわけですが、どうしたらもらえるのでしょうか。
国民年金がもらえる条件とは
年金がもらえるようにために気をつける点は以下の3つ
- 老後年金:60歳までに保険料を25年以上収めていれば、もらう資格が得られる
- 障害年金・遺族年金:保険料を支払うべき期間の3分の1以上が未納、かつ直近1年間に未納の月が1ヶ月以上ある場合には、もらえない
- もらえる金額に関して:厚生年金の方が国民年金よりももらえる額が大きい
実際には、収入によっては全額免除などもあるので25年以上お金を支払うわけではありませんが、未納が続いている状態で大きな事故や病気をした場合は障害年金・遺族年金がもらえません。
じゃあ、未納の分はどうやって支払えばいいのでしょうか。
未納の場合の払い方法
これまで年金を未納で過ごしてきた方は、過去5年分まで国民年金保険を納める後納制度があります。
後納制度とは、時効で納めることができなかった国民年金保険料について、平成27年10月から平成30年9月までの3年間に限り、過去5年分まで納めることができる制度です。
(日本年金機構)
こちらは日本年金機構から「国民年金後納・特定保険料納付申込書」をダウンロードしたものを記入し近くの年金事務所に申し込みをします。
いつ支払っていないかなどの審査があり、後日届く年金納付書から支払いを済ませます。
過去5年分可能ですが、直近1年分を支払っていれば障害年金・遺族年金が利用できるようになります。
【警告】年金未納者に厳しくなりました
月に16,000円以上もする年金をとてもじゃないけど、支払えなよ!というフリーターも多いかと思います。
しかし、2018年から年金未納者への対応を強化しました。
厚生労働省と日本年金機構は国民年金保険料の未納対策を強化する。年間所得が300万円以上ある場合に財産を差し押さえる強制徴収の基準を「13カ月以上の未納」から「7カ月以上」へ2018年度から広げる。強制措置の対象拡大は3年連続。低迷する納付率の引き上げに熱心に取り組む姿勢を示し、年金制度への信頼を維持する狙いもある。
こちらは年収300万以上の方を対象としていますが、未納なら200万だろうが、150万だろうが委託会社から「年金を払ってね」電話がかかってきます。
ぼくも年収130万程度のフリーター時代に何度もかかってきました。その時は学生時代から何かあった時のための定期貯金を解約して支払いました。
あとあと知ったのですが、これって免除できたんですよね。
国民年金 保険料免除の方法
国民年金には、収入の減少や失業などで保険料を納めることが経済的に難しい人向けの免除申請を受け付けています。
免除されますが、もらえる金額も少なくなるので注意が必要です。
- 全額免除:年金額1/2
- 4分の3免除:年金額5/8
- 半額免除:年金額3/4
- 4分の1免除:年金額7/8
申請をすると年金が【未納】から【免除】に切り替わるため、催促の電話や財産差し押さえの心配が不要となります。
『収入の減少や失業などで保険料を納めることが経済的に難しい』という文面なので、自分の場合は申請できないんでしょ?と思われるかもしれませんが、対象所得はかなり広いです。
- 全額免除
前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内であること
(扶養親族等の数+1)×35万円+22万円- 4分の3免除
前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内であること
78万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等- 半額免除
前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内であること
118万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等- 4分の1免除
前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内であること
158万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等- 納付猶予制度
前年所得が以下の計算式で計算した金額の範囲内であること
(扶養親族等の数+1)×35万円+22万円
この金額を確認するには源泉徴収票の所得を確認すれば良いです。(もしなければアルバイト先に「源泉徴収票を再発行してください」と頼めばもらえます)
あとは、免除対象の所得であれば申請書類を書いて提出すれば一定額免除してもらえます。
申請書類はこちら国民年金保険料 免除・納付猶予申請書(PDF 1,046KB)
申請書類のチェックシートセルフチェックシート (国民年金保険料 免除・納付猶予申請用)(PDF 169KB)
丁寧にYOUTUBEで申請書類の記載方法の解説動画までありました。
不安な方は住んでいる地域管轄の年金事務所に電話すれば対応方法を教えてくれるので聞いてみるようにしましょう。
未納のままだと、最悪の場合、催促状が届いてから財産差し押さえです。仮に全額免除でも、その期間の2分の1はもらえる制度ですから、一手間ですが申請は大事ですよ。
厚生年金の方がもらえる額が多い
これまで国民年金についてお伝えしてきましたが、年金を支払うなら厚生年金の方が良いです。
厚生年金なら会社が半分を支払ってくますし、受給する際は国民年金よりも多くもらえます。
障害年金・遺族年金ともに厚生年金の方が上乗せされます。
支払い方法も会社が給料から天引きして支払うので、払い忘れの心配はありません。
フリーターではなかなか社会保険に入れてもらえないのが現実問題としてあります。将来のことを考えるならフリーターよりも正社員の方が良いと言われるのは、年金の事柄もあるんですよね。。。
まとめ
- 年金を支払う義務。未納なら財産差し押さえがある
- 経済的に厳しい場合は免除申請可能
- 年金は支払って入ればもらえるが、免除の場合もらえる額が少ない
やっぱり未納はまずいってことですよね。これも制度なので仕方がないことですが…
老後の年金だけじゃなくて、重たい病気をした時、亡くなった時も年金は出るので、自分や家族を守るならあった方が良いですからね。
でも、免除って一時的な対策でずっと使うものじゃないです。
ただでさえフリーター生活が長引くと苦しくなっていくのに、老後の年金受給が少ないのは考えられません。
三菱UFJ銀行の記事では「老後資金として3,000万は貯めましょうね」と伝えています。
「老後資金は貯めておくほうが望ましい」とはいえ、目安が分からなければ効率的に貯めることは難しいといえます。一般的には老後資金の目安は3,000万円だといわれることもありますが、これは年金以外の収入がなくなった際に、年金だけではまかないきれない分を指しています。では、この3,000万円という金額はどうやって導き出されているのか、その根拠についてご紹介します。
免除されたから何とかなるかーではダメってことなんですよね。
フリーターを続ければ、どこかで収入が安定しない時期がきます。すると年金が後回しになってしまいますよね。とりあえず、免除って形で。その末路が中年フリーターになるわけです。
参考中年フリーターの末路。バイトをやめられなかった後の悲惨な状況まとめ。
ぼくも当時は無知だったので、とりあえず免除申請♪ラッキーという感覚でしたが、無知だったなーと思いました。
今は何とかなりますが長くは続きません。将来、年金をもらう時になって当時の自分を恨みたくありませんしね。
もし、年金について知識をつけたのであれば、この機会に脱フリーターを考えてみてくださいね。